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- 家づくりコラム
二世帯住宅はやめたほうがいい理由とは?メリット・デメリットや円滑に暮らすためのポイントを解説
ご両親の家の老朽化や、お子様の成長に伴う住まいの手狭さなどから、二世帯住宅の家づくりを考える方は少なくありません。しかし、情報収集を進める中で、「二世帯住宅はやめた方がいい」という意見を耳にするのも事実です。
二世帯住宅は、注文住宅を2棟建てるよりも費用を抑えられ、親世帯からの育児サポートを受けやすいといった魅力がある一方で、なぜ否定的な意見があるのでしょうか?
この記事では、その理由と合わせて、二世帯住宅のメリット・デメリットを詳しく解説するとともに、二世帯住宅の間取りのタイプや、後悔しないための対策や家族みんなが円滑に暮らすためのポイントをご紹介します。
二世帯住宅のメリット
二世帯住宅の家づくりを検討する上で、まずはそのメリットをしっかりと確認・把握しておきましょう。
金銭的なメリット
二世帯住宅は、金銭面でのメリットが多いことが魅力です。建てる時から住み始めた後まで、さまざまな経済的恩恵を受けられるでしょう。
・建築費用の削減
通常、二世帯住宅は基礎や屋根などの共有部分があるため、2棟の住宅を新築するよりも、建築費用を抑えられます。同じ敷地に2棟の建物を建てると、土地の分筆やライフラインの引き込みなどでコストが増加しますが、二世帯住宅ならその心配がありません。
・ローン負担の軽減
親世帯と子世帯が協力して住宅ローンを組むことで、各世帯の負担を軽減できます。
親世帯からの資金援助を受ける、親世帯が所有する土地を活用するなどで、さらに費用を抑えることも可能です。
・光熱費の節約
光熱費をまとめて支払うことで、基本料金が2世帯で分割でき、使用量に応じた割引も適用されるため、生活コストの節約につながります。
・税制上や補助金などの優遇措置
二世帯住宅の場合、固定資産税や都市計画税の軽減、住宅ローン控除の優遇などが受けられる場合があります。また、不動産取得税や登録免許税でも軽減措置が適用されることも。
また、一定の条件を満たすことで、国や自治体からの補助金を利用できる可能性があります。ただし、補助金は、実施年度によって内容が変更されたり、中止になったりする場合があるので、最新情報をよく確認して準備しましょう。
子育てのメリット
子育て世代にとって、二世帯住宅は心強い味方となります。近年はシニア世代も活躍していますが、二世帯住宅に暮らすことで、子育ての負担を分担し、双方ともにより豊かな生活を送ることができるでしょう。
・親のサポートを受けられる安心感
共働きの場合、親世帯に夕食の準備や子どもの世話を頼むことで、時間的・精神的な余裕が生まれます。子どもの急な体調不良時も、親に病院への付き添いや看病を頼むことができれば、仕事を休む頻度を減らせます。
いざというときに頼れる存在がいることは大きな安心感につながるでしょう。
・常に家に誰かがいる安心感
親世帯と同居することで、家に誰かがいる機会が増えるため、子どもが一人で留守番をする心配が減ります。特に学童保育に入りづらい地域でも、祖父母のサポートがあれば安心です。
・祖父母との交流による豊かな成長
子どもの成長において祖父母との交流はとても良い影響があるといわれています。世代を超えた交流は、子どもの社会性や思いやりの心を育む上で貴重な経験となります。
親の介護におけるメリット
二世帯住宅での暮らしは、親の介護においても、多くのメリットをもたらします。
・迅速なサポートと安心感
同居であれば何かあった際にすぐに駆けつけられるため、一人暮らしの場合に懸念される緊急時の対応遅延を防げます。、親は常に誰かがそばにいる安心感を、お子様は親御様の状況を把握できる安心感を得られます。
・日々の状況の把握しやすさ
毎日顔を合わせることで、親の健康状態や生活の変化、異変にいち早く気づけます。遠方に住んでいる場合と比べて、認知症などの早期発見・早期対応が可能です。
・介護負担の軽減
通院の送り迎えや付き添いなどが容易になり、子世帯の金銭的・時間的負担を軽減できます。また、別居の場合に比べて、介護に費やす時間や労力も大幅に削減できます。
・介護サービスの利用がスムーズ
同居により親の介護状況が把握しやすくなるため、適切な介護サービスの選択・利用がスムーズに行えます。仕事をしながら介護をする場合にも、柔軟に対応できます。
二世帯住宅のデメリット|やめた方がいいと言われる理由
二世帯住宅は、紹介してきたようにメリットの多い選択肢である一方で、「やめた方がいい」という声も聞かれます。ここでは、その理由となる具体的なデメリットとトラブルを体験した人の声を紹介します。
生活リズムの違いによるストレス
二世帯住宅の最も大きな課題の一つが、生活リズムの違いです。異なる生活を送ってきた二つの世帯が一緒に暮らすとなると、どうしても生活リズムにズレが生じ、ストレスに繋がることも。例えば、子世帯が夜勤のある仕事の場合、親世帯の早朝からの生活音が睡眠を妨げ、ストレスになる可能性があります。
<体験談>
両親が早朝から活動するタイプで、私たち夫婦は夜遅くまで仕事のため、生活リズムが大きく異なっていました。次第にお互いに気を遣うようになり、ストレスが溜まっていきました。
家事分担・育児方針の違いによる摩擦
家事や育児のやり方は家庭によって異なり、これまでのやり方に口出しされることでストレスを感じることがあります。特に育児方針は価値観の相違が表面化しやすく、摩擦が生じやすいでしょう。
<体験談>
義母は手作りにこだわる一方、私は仕事で忙しく冷凍食品やお惣菜も活用していました。私の作る食事に対しての義母の毎度のチェックがストレスに。また、軽い体調不良でも、子どもをすぐに病院へ連れて行く私を「過保護だ」と批判するなど、子育てに対する考え方でも意見が対立しました。
親族付き合いにおける負担
同居により親族との距離が近くなると、親族付き合いの負担が増える可能性も。特に、親族が集まる機会の多い家庭では、その負担が大きくなる傾向があります。
<体験談>
義両親が家に人を呼ぶのが好きで、夫の兄弟家族も頻繁に帰省してきました。毎回、大人数の食事づくりや部屋の片づけ、寝具の用意など、もてなすための準備や後片付けが大きな負担でした。
介護問題
介護を前提とした同居は安心感がある一方、実際に介護が始まると、想像以上に負担を感じる場合がある点にも注意が必要です。
<体験談>
「同居すれば助け合える」と安易に考えていましたが、実際に介護が始まると、私一人の負担が増えるばかりで、ストレスはたまる一方。親との関係も夫婦関係も悪化しました。
金銭トラブル
住宅ローンや食費、光熱費など、それぞれの世帯の費用負担を明確にしておくようにしましょう。どちらかの負担が大きくなると不公平感が出て、揉める原因になります。
<体験談>
住宅ローンは両親が支払い、私たちは光熱費や食費を負担することと決めましたが、食の好みの違いや光熱費の高騰で、予想以上に負担が増えました。その結果、同居前よりも生活が厳しくなりました。
親世帯がいなくなった後の将来リスク
二世帯住宅を建てた場合、いずれは親世帯が他界する、介護施設へ入居するといった状況が訪れ、子世帯のみが残される時が来ます。その際、広すぎる居住空間や、使われなくなった設備が子世帯にとって負担となる可能性があります。
<体験談>
両親が施設に入居し、親世帯の住居が不要になりました。たくさんの部屋を持て余し、不動産会社に売却を相談。このときはじめて、一般住宅よりも二世帯住宅のほうが、売却が難しいと知りました。
二世帯住宅の間取りタイプ別解説|メリット・デメリット
二世帯住宅の間取りは、大きく分けて「完全分離型」「部分共有型」「完全同居型」の3種類があります。それぞれの特徴を理解し、家族構成やライフスタイルに合った間取りを選ぶことが、二世帯住宅成功の鍵となります。
完全分離型|プライベート重視の二世帯住宅
完全分離型は、親世帯と子世帯が玄関から水回りまですべて別々に設けられた、最も独立性の高い間取りです。このタイプには、2階建ての1階と2階の上下フロアで分けるタイプ(上下分離型)、同じ造りにして左右で分けるタイプ(左右分離型)があります。プライバシーを重視し、お互いの生活に干渉せずに暮らしたい家族に最適です。
メリット |
・プライバシーが確保しやすい ・生活リズムによるストレスが少ない ・気兼ねなく生活できる ・将来、片方の世帯を賃貸住宅にすることも可能 |
デメリット |
・建築費用が高額になりやすい ・共有部分が少なく、各世帯のコミュニケーションが減りやすい ・広い土地面積が必要 |
間取りのポイント |
・上下で分ける方法と左右で分ける方法がある ・上下で分ける場合は、階段での移動が不要な1階を親世帯の居住スペースとするのがよい ・玄関を別々に設ける、庭を分割するなど、さらにプライバシーを高める工夫もできる |
部分共有型|適度な距離感で繋がる二世帯住宅
部分共有型は、玄関や浴室などの一部設備を共有するスタイル。どのエリアを共有スペースとするかは各家庭によって異なります。適度な距離感とそれぞれの居場所を確保しつつ、緩やかな繋がりを持ちたい家族に適しています。
メリット |
・完全分離型より建築費用を抑えられる ・バランスの取れた間取りにしやすい ・家事や子育て・介護の連携が取りやすい |
デメリット |
・プライバシー確保が難しいこともある ・光熱費などの費用負担でトラブルが発生することもある ・共有部分を慎重に決めないと後悔することもある |
間取りのポイント |
・生活リズムが異なる場合は、LDKを二つ設けるとお互いに気兼ねなく過ごせる空間にできる ・どこを共有するかは、家族構成やライフスタイルを考慮し、将来的な変化も見据えて検討する ・洗面所や浴室を共有する場合、時間帯によっては混雑する可能性があるため、複数設置することも検討する |
完全同居型|家族の絆を深める一体型二世帯住宅
完全同居型とは、玄関、浴室、キッチン、リビング、ダイニングなどの空間や部屋、設備を共有するスタイルです。経済的なメリットを重視する方や、家族と近い距離で常に繋がりを感じながら暮らしたい家族におすすめします。
メリット |
・最も建築コストが抑えられ、住み始めてからの経済的な負担も少ない ・家族間のコミュニケーションがとりやすい ・間取りにゆとりが生まれやすい |
デメリット |
・プライバシーの確保が難しい ・ライフスタイルの違いでストレスが生まれやすい ・あらかじめルールを決めておかないとトラブルになりやすい |
間取りのポイント |
・人が集まりやすいLDKは、広々とした空間を確保し、家族全員が快適に過ごせるように工夫する ・洗面室と脱衣室を分離すると、誰かが入浴中でも気兼ねなく洗面台を使える ・お互いに気を使わずに過ごせるよう、プライバシーに配慮した個室の配置にする |
それぞれの間取りタイプと特徴、向いている家族をまとめると、以下のようになります。
間取りタイプ |
プライバシー |
コスト |
おすすめの家族 |
完全分離型 |
◎(完全独立) |
△(高め) |
・生活リズムが異なるる ・干渉せず暮らしたい |
部分共有型 |
◯(適度な距離感) |
◯(やや抑えられる) |
・子育てや介護で協力したい |
完全同居型 |
△(プライバシー少ない) |
◎(最も低コスト) |
・家族の交流を重視 ・費用を抑えたい |
二世帯住宅で後悔しないための重要ポイント
二世帯住宅を建てたものの「やっぱり別居のほうがよかったかも…」と後悔するケースも少なくありません。ここでは、二世帯住宅生活を成功させるための重要なポイントをご紹介します。
家族全員で本音を出し合う
長く快適に暮らせる二世帯住宅を実現するためには、家族全員が本音で話し合い、お互いの希望や不安を事前に確認、共有することが不可欠です。生活リズム、家事・育児の分担、プライベート空間の確保など、具体的な問題点を洗い出し、解決策を検討しましょう。
特に、義理の家族との話し合いは遠慮せずに、率直な意見交換を心がけましょう。遠慮して意見が言えないまま二世帯住宅を建ててしまうと、後々大きなストレスを抱え込むことになりかねません。
明確な資金計画を立てる
建築費用のほか、住み始めてから必要になる生活費(食費、水道光熱費など)、税金(固定資産税など)、建物の修繕・メンテナンス費など、資金計画を具体的に立てること、それぞれの負担割合を明確にし、両世帯で合意することが重要です。
また、予期せぬ出費も考慮し、余裕を持った予算や資金計画を立てましょう。資金計画表を作成し、定期的に見直すことで、将来的なトラブルを回避できます。
生活ルールを明確にする
二世帯住宅で快適に暮らすには、生活ルールの明確化が不可欠です。ルールを決める際は、共有スペースの使い方や家事分担、生活時間などを具体的に決めましょう。事前にルールを決めておくことで、お互いが気持ちよく生活できます。
ただし、親世帯に過度な育児負担を強いたり、介護が必要になった際に子世帯に負担が集中したりするなど、どちらかに負担が偏るルールは避けましょう。関係悪化の原因になりかねません。また、ルールは家族構成や生活環境の変化に合わせて、柔軟に見直すことも大切です。
間取りで工夫する
親子であっても、生活リズムや価値観は異なるものです。二世帯住宅で快適に暮らすためには、それぞれの違いを受け入れて尊重し、お互いが快適に過ごせる間取りを考えましょう。
例えば、起床時間や就寝時間が違う場合は、音や明かりが気にならないように寝室を離すなど、明確に生活空間を分離するといった工夫が必要です。また、気兼ねなくくつろげるようにセカンドリビングを設ける、動線が交差しないようにしてお互いのプライバシーを確保するといった方法もあります。
さらに、二世帯住宅は、家族構成やライフステージの変化にも柔軟に対応できるよう、将来のリフォームやリノベーションを見据えた設計も重要です。親世帯に何かあったときの対応策の例を、以下に紹介します。
ライフステージの変化 |
対応策の例 |
親世帯の介護が必要になった |
・部分的にバリアフリー化しておく ・バリアフリーリフォームしやすい間取りにする |
親世帯が他界した |
・親世帯のスペースを子世帯の居住スペースや収納スペースに転用する ・(完全分離型の場合)親世帯が住んでいた部分を賃貸に転用する ・売却する |
実績豊富な住宅会社に依頼する
親世帯、子世帯がともに快適に暮らせる二世帯住宅を建てるには、住宅会社選びが大切です。それぞれの世帯のライフスタイルや好みを反映させる必要があり、一般的な注文住宅よりも考慮すべき点が多いため、二世帯住宅の実績豊富な住宅会社に依頼しましょう。
また、将来、起こりうる変化を想定し、それらに対応できる設計力を持つ会社を選べば、より安心です。
以上の内容をチェックリストにまとめましたので、こちらもご活用ください!
【二世帯住宅で後悔しないためのチェックリスト】
✅ 家族全員で本音を話し合ったか?
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▶SHOEIの家の二世帯住宅はこちら 【施工事例】中庭で繋がる平屋・二世帯住宅 |
後悔のない二世帯住宅を建てるならSHOEIの家へ
二世帯住宅は、生活リズムの違いや価値観の違い、プライバシー確保の難しさなどから、「やめた方がいい」という声も聞かれます。しかし、これらの課題を事前に理解し、適切な対策を講じることで、二世帯住宅は大きなメリットをもたらす住まいとなります。家族がお互いに助け合い、支え合いながら暮らす、そんな理想の住まいを実現できるでしょう。
後悔しない二世帯住宅をつくるなら、SHOEIの家にご相談ください。経験豊富な設計士がお客様一人ひとりの想いを丁寧に伺い、ライフスタイルに合わせた最適な二世帯住宅をご提案いたします。親世帯も子世帯も家族全員が笑顔で暮らせる住まいづくりを、納得いくまでお手伝いさせていただきます。
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